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唾液 その1

 口腔内(唾液)のpHは,ヒトでは pH 6.8~7.0(中性よりの弱酸性)で,虫歯菌が好む環境ですが,イヌは pH 8~9, ネコでは pH 7~8で(どちらも弱アルカリ性)で,歯周病菌が好む環境です.また,弱アルカリ性のためプラーク(歯垢)が石灰化して歯石になりやすく,歯周病を悪化させたり口臭の原因にもなります.ヒトとイヌ・ネコでは口腔内の歯周病菌の種類や割合も違うことが考えられることから,それを明らかにしイヌ・ネコ適切なケア(薬剤開発など)ができるよう研究が始まるとのことです.

 

 動物にとって,口の中を触られることは恐怖でしかありません.歯科検診に来たヒトの子でも,この世の終わりぐらいの抵抗をしますね!大変だけど,少しずつ歯磨きに慣れさせてあげてください.歯の不調が出てくるのは大抵の場合が老齢期に入ってからです.その時期の全身麻酔科での処置は,体への負担も気になります.そうすれば,老齢期にトラブルがあったとしても,今後開発(が期待)される薬を処方するだけで治るような,軽い症状で済むと思います.

 

 そういえば,飼育下で長生きした動物園の動物たちが旅立った後,骨格標本として残すことがありますが,歯槽骨がスカスカ(歯周病も一因)になっていることが多くあります.歯槽骨というのは,顎の骨のうち歯が生えている部分の骨のことです.歯槽骨は,歯の咬合力(噛んだときの力)を受けることによって骨の吸収・添加を繰り返し丈夫に保たれますが,歯を失って咬合力が加わらなくなるとどんどん減ってしまいます.

 

・・と,我が家の2匹に引っ掻かれながらなんとか歯磨きをしようと悪戦苦闘している最中に,ふと浮かんだことをお伝えしました・・やれやれ,口で言うは易し,ですね😹